社内セキュリティー。労働環境の変化。そして相互監視の社会へ。
ふと、まとめてみたくなったのでまとめてみました。
社会情勢と、過去社内にいた悪意ある方々の行いによって、ゆるゆるだった社内セキュリティーがカッチカチになっていった話です。
そして会社がいわゆる相互監視システムへ移行しようとしている経緯。時系列順。
入社。就職氷河期が雪解けした時期。
セキュリティ?なにそれ、性善説を信じろよ!って時代。
ロッカールームにて窃盗騒ぎ。1回目。
→デスク周りの目隠しパーテーションが撤去される。
顔を上げると上司と目が合うくらい見通しが物理的に良くなる。
朝、会社に出勤すると先輩社員の机の中にアダルティな感じの変な雑誌が突っ込まれている。1回目。
ロッカールームで窃盗騒ぎ。2回目。さすがに警察に通報。
→社内への入退室に暗証番号キーの装置を導入。
たまに番号を変えるのでうっかり連絡漏れに合うと入れなくなる。
朝、会社に到着すると別の先輩社員の机の中に変な画像の印刷物が突っ込まれている。アダルテー、2回目。
→パソコンのキーボード打ち込みを記録するキーボードロガーが導入される。
導入されたキーロガーにより、おかしな活動をしていた社員が発覚する。数名が注意勧告。
→さらにキーロガーの強化、パソコンのウィンドウ監視ロガーも導入。
社会はコンプライアンス意識高まりの機運。会社もISO関係を取得する。タイムカード制の導入。
→ ISO査察期間中は受け答え用のマニュアルを暗記させられる。繁忙期にも関わらず、ISO講習会への出席が毎年必須に。
窃盗騒ぎ。2回目。
デスクに置いていた鞄から財布だけを抜かれる手口。ボーナス期で被害額が大きかった。警察に連絡。
→入退室カード、社員証の導入。
(入退室カードを失くすと反省文。社員証を携帯していないとその場で注意喚起)
先輩のデスクに変な印刷物、アダルテー、3回目。
→犯人は職場内でプリントアウトしていたためキーロガーから犯人が特定される。事実確認後、退職。
タイムカードを改ざんし残業代を過剰に搾取していた社員が見つかる。訓告処分。
→残業の事前申請制度導入へ。
フライングお弁当禁止。
→午前中の就業時間内にお弁当を買いに行く行為を全社内で禁止の訓示。
また就業時間中のコンビニ利用等を原則禁止に。
窃盗騒ぎ。3回目。
→入退室記録、また目撃情報から犯人が仮に特定される。事実確認後、退職。
窃盗騒ぎ。4回目。
→上記元社員は退職後、入退室カードを返却していたが、セキュリティをすり抜け社内に侵入。他の人間の出入りの瞬間に滑り込み、3回目と同じ被害者がサイフを抜かれる。犯行を別の人に目撃されていたため、警察に通報。書類送検。
個人パソコンの電源監視を導入。
外回り営業部社員のみGPS導入を本格検討開始。
……
悪意ある人達は早々に会社を去りましたが、セキュリティー強化の一環から会社は甚大な損害を被りつつ、労働環境は刻一刻と監視体制に移行していっています。
無関係だった人たちは迷惑を受けただけでなく、確認事項と可否項目が増え続け、働きづらい労働環境に身を置くことになりました。自分達は何もしていないにも関わらずです。
こういった環境では会社側と労働者側双方が疑心暗鬼になりかねず、お互いがお互いの首を絞め合っている状況が見て取れ、とても悲しく、そしてつらく感じます。
もうこの流れは変わらないのでしょうか。